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06

6月

2010

インド旅行記16

数10万人がガートに 数10万人がガートに

 早朝、母なる大河ガンジスに向かうどの道も大渋滞。河の1キロ手前で車を降り歩くことにした。道路はターミナル駅の通路状態で、人の流れに従うしかなく、ガイドの後ろ姿を追うのが精いっぱい。約40分程でガートに着いた。


 ガートとは河の岸辺から階段になり、河水に没している堤のことで、インドでは沐浴場として使われ、また火葬場としても使用されている。街の南端から緩やかに弧を描くように約65のガートがある。


 ガンジス河はヒンドゥー教徒にとって最も聖なる巡礼地。西岸に広がるガートから東岸に昇る太陽に合掌しながら、数十万人が入れ替わり立ち替わり沐浴する。「君はここで沐浴するのが夢だったのでは?」とNに聞くと「ごめんなさい」と言う。彼が指差した先には、ガートに残された数えきれない脱糞の跡。それらが河の波に洗われ沐浴場に流れ込んでいる。公衆便所はあるが絶対数が足りないようだ。長年、清潔な成田で暮らしたNは立ち上る火葬の煙、そして残灰など全てを河に流すインドの現実に接し、どうやらビビってしまった。ネパールの家族に聖水をと、ポリタンクまで買ったが不必要になった。沐浴する人々は聖なるガンジスに身体を沈め、頭や顔、体を洗い、口まで濯いでいる。初めてこの光景を見た友人もNも卒倒しそうに…。ガイドが「ボートから沐浴の様子を見ましょう」と、貸しボートを手配してきた。ボートは漕ぎ手が2人いて写真撮影には凄く便利。南端から順番に各ガートで沐浴する人々を北上しながら眺めた。表情は希望と喜びに溢れ、ヒンドゥー教徒の寛大さに敬服せざるを得なかった。ボートを降り、ガイドが携帯で運転手に連絡するが車が来ない。待ってる間お茶でもと近くの茶店に入った。Nが「ここの水はガンジスの水じゃないか?」と言う。まさか?と思ったが、結局お茶は止め、コーラを注文した。後に出会った日本人バックパッカーの話によると、聖なるガンジスの水を汲んでお茶を出す店もあるそうだ。   (つづく)(B)

沐浴する人々 沐浴する人々