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31

3月

2011

成田市立中郷小学校が124年の歴史に幕を下ろす 新年度から美郷台小学校に統合

「絆と翔」の除幕式 「絆と翔」の除幕式

創立124年の成田市立中郷小学校が今年度をもって、その歴史に幕を下ろし、4月から美郷台小学校へ統合することになりました。
 平成20年3月に成田市教育委員会から示された学校適正配置調査報告書には、「中郷小学校では児童数が減少し、平成20年度には複式学級規模となる見込みです。このため、本来であれば他校と統合した方が教育環境としては望ましいのですが、地区にある唯一の学校であり、コミュニティ拠点としての重要性にも鑑み、今後の児童数の推移をみながら、当分の間は現状を維持することとします。ただし、小規模化が更に進展し、教育上の弊害が増大する事態となった場合は、学校統合について地区と協議します」とありましたが、地元中郷地区民の数度に亘る協議の結果、子どもたちの教育環境充実を願い、苦渋の選択として美郷台小学校との統合の道を選びました。
 中郷小学校は、「感動体験を通して心豊かでたくましい子」の育成を図ることを目標に、これまで「お年寄りを囲む会」等、地域の方との交流、公民館と連携した陶芸教室、地域人材を活用した農作物づくりなど、地域との交流を重点に取り組んできました。
 また小規模校としての課題解決として、縦割り清掃活動、幼稚園児との交流、近隣校との同学年合同授業等を行い、豊かな心の育成を目指してきました。
 更に児童の自主的活動として、動物の飼育、学級花壇栽培、一人一鉢プランターパンジー栽培などを行い、生命の大切さ、勤労観を学んできました。
★閉校式挙行
 3月26日、成田市立中郷小学校で地区民400名以上が集まり、厳かに閉校式が行われました。
 式典開始2時間以上も前から、懐かしい校舎との別れを慈しむ大勢の地区住民が集まりはじめ、式典の行われる体育館は、用意した椅子が足りなくなりました。
 式典では、成田市教育委員会による閉校宣言の後、全校児童による「未来につなごう中郷の心」の群読と「広い世界へ」の力強い合唱があり、最後の校歌斉唱は、全員が起立し、最後の校歌を心を込めて唱和しました。式典の進行とともに、懐かしい母校との別れに涙ぐむ姿が多くありました。
 続く、記念事業の部では、懐かしい写真を編集したビデオ上映と、県立成田国際高等学校吹奏楽部による記念演奏、そして、校舎正面のロータリーでモニュメント「絆(きずな)と翔(はばたき)」の除幕が行われました。モニュメント前面の小柱には『中郷小学校此処にありき』の文字が刻まれていました。
 最後は、全校児童による校舎へのお別れのあいさつがなされ、前橋敏行中郷小学校長が打ち鳴らす始業・終業を知らせる懐かしい鐘の音を聞きながら閉校式行事を終了しました。

前橋校長が鐘を鳴らし閉校式も終了 前橋校長が鐘を鳴らし閉校式も終了

【前橋敏行校長の談話】
 統合が決まってから、これまで、児童交流を月2回程度行ってきました。美郷台小の職員をはじめ、児童、保護者の心配りがあって、どの学年の児童も新しい友だちができたと喜びの声があがっています。スムーズな美郷台小への適応ができそうで安心しています。
 今年1年は、中郷小のよさの再発見をしようと、1つひとつの節目で思い出を確かめてきました。学年を越えた連帯感、仲の良さがいっそう増しました。いろいろな場面で地域の応援があり、思い出に残る最高の1年間になったと思います。
 子どもたちが、必要な時に母校を思い出せるように、記念樹として玄関前の『槇』を美郷台小に移植しました。また、卒業する6年生に母校がなくなってしまうのはかわいそうだとの思いで、美郷台小6年生とともに卒業記念制作の共同制作が進めらました。
 地区の皆さんの複雑な思いは感じますが、子どもたちには、美郷台小で健やかに大きく成長してほしい。学校はなくなっても、中郷という自分の育った地域を大切する子であってほしいと願っています。

【岩澤信一PTA会長の談話】
 学校適正配置の通知が教育委員会から説明された4年前から、副会長・会長を歴任しました。
 当初、地区の唯一の学校ということで中郷小は残すという話でしたが、他校が統合すれば、中郷小が市内で最小になってしまう。それでいいのか。しかし、統合すると、農村部なので通学距離が心配になる。また3人しか在籍しない学年に転出の児童がいるという…。
 なんとか地区の学校を残したいという思いと、目の前の子どもたちを犠牲にはできないという思いが交錯し、悩みました。平成21年、ようやく「統合問題検討委員会」で統合やむなしの結論を出しましたが、今も複雑な思いがあります。
 学校がなくなるというのは、単に学校だけの問題ではありません。今後、地域として、中郷自体が衰退しないよう、これをプラスになるように考えていきます。

【中郷小学校沿革】
〈明治20年〉先修尋常小学校として下金山地先に開校
〈明治22年〉芦田区に分校設置を決定
〈明治25年〉中郷尋常小学校と改称
〈明治29年〉赤荻字宮下地先の校舎にて開校
〈昭和22年〉中郷村立中郷小学校と改称
〈昭和29年〉成田市立中郷小学校と改称
〈昭和46年〉学校移転、旧中郷中学校跡地に2級防音校舎が完成、11月授業開始
〈昭和52年〉創立90周年記念式典挙行
〈昭和63年〉創立100周年記念式典挙行
〈平成23年3月〉中郷小学校閉校式典挙行
※成田市立美郷台小学校への統合。
卒業生総数4425名