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7月

2011

コミュニティバスの楽しみ! 第7回(最終回) 津富浦ルート

今回のルート
成田市役所8時44分(津富浦ルート)乗車==花植木センター9時3分下車(運賃200円)==①千葉県花植木センター==徒歩(5分)==東峰10時11分乗車(大栄ルート)==さくらの山10時21分下車(運賃200円)==②さくらの山公園==さくらの山11時52分乗車==大栄診療所12時10分下車(運賃200円)==徒歩(7分)==③大慈恩寺==徒歩(7分)==大栄診療所12時41分乗車==成田市役所13時11分下車(運賃200円)

①千葉県花植木センター(60分)
 入口に、大きな欅の並木があります。入ってすぐ、大きな芝生広場に目が向きます。広大な敷地内にピラミッドをかたどったモデル花壇は見応えがあります。右手には常緑樹やツバキ、サザンカ、和風庭園の見本園、池などがあります。それほど広くはありませんが、珍しい品種を揃えたバラ園もあります。香りを楽しみながらゆっくりと時を過ごしてみませんか。
 敷地の奥のほうには、ビニールハウスや生産温室が並んでいます。ツツジやハイビスカスなど約90科430種、5万5000本に及ぶ草木が植えられていて、四季折々の草花を観賞できます。
 盆栽、植木の即売も行っています。満開、あるいは、花苗の状態で、季節の花も廉価で買えます。
(入場無料・月曜休館(祝日は振替))

②さくらの山公園(80分)
 成田市さくらの山は、「ちば眺望100景」に選ばれています。成田空港に隣接する駒井野地先の小高い丘に位置し、4月、満開のさくらの木の下で航空機の離着陸の素晴らしい眺めが望めます。
 園内には、空港建設によって失われた、さくらの木が植栽され、「さくらの山公園」の名称となりました。ソメイヨシノ・山桜・枝垂れ桜など、約250本が植えられており、桜が満開となる時期には、たくさんの見物客で賑わいます。水・土・日曜・祝日には、地元住民による直売所も出店されます。
 展望デッキが丘の頂上付近にあり、その眺めは最高です。滑走路の北側という立地なので、展望デッキ以外のすべての場所からも、間近に飛行機を見ることができます。
 最近では、テレビ等の撮影で使われるなど成田の新たな観光スポットとなっています。
 残念ながら近くには食堂やお弁当の売店がありません。出発前にお弁当を用意しておき、ここでゆったりとした時間をお過ごし下さい。

③大慈恩寺(15分)
 大慈恩寺は、天平宝字5年(761)、唐の鑑真和上が創建し、鎌倉時代に眞源が中興開山したと伝えられています。寺号の大慈恩寺は、古くは慈恩寺といっていました。詣でる者に慈悲の心をもって、苦を除き、楽を与えてくれたのです。さらには、恩が与えられ、悩む者の心の支えとなったに違いありません。1391年、後小松天皇は、慈恩寺に、大の一字を賜り、江戸時代には、幕府から朱印状をいただく格式の大慈恩寺として隆盛しました。
 山門右手の鐘楼には、眞源作(1310年)と伝えられるみごとな釣り鐘(千葉県指定文化財)が、今にも時を告げるかのように設置されています。
 山門手前の草地を注意深く見てみましょう。雑木に覆われてしまっていますが、よく見ると礎石4基を見ることができます。足利尊氏の弟直義が、仏舎利2粒を寄進して建立したという利生塔の跡です。利生塔は、南北朝時代に日本各地に建立された仏塔です。臨済宗の夢窓疎石の勧めにより、聖武天皇が国ごとに国分寺を建立したように、国ごとに安国寺と利生塔を建てたのです。礎石の間隔から推測すると、かなり大きなものであったことが想像されます。
 本堂正面左手には、銅板葺き屋根の保存棟が2つあります。中には、数基の板碑が整然と並んでいます。板碑は、石で作られた先祖供養の卒塔婆です。鎌倉時代から室町時代にかけて流行しました。研究者は、自然の形態の石をそのまま使う板碑を下総板碑と呼んでいますが、ここに大栄地区のものが大切に保存されているのです。
 その奥、弁天池の隣には大人も入れる広さの胎内くぐりがあります。常に涼しげな水滴が落ちており、夏でも涼を味わえます。
 本堂裏の山林にそびえるモミ林が、歴史と大自然を感じさせてみごとです。千葉県一太いといわれるヤマモミジが自生しています。7月~8月の真夏の暑さの中、山門の周囲の山林には、百合が多数、花開きます。境内を流れる清流には、シジミやカワニナが生息し、ゲンジボタルが発生しています。成田市レクリエーション協会によって、ほたるの鑑賞会が毎年開催されています。平成2年3月、大慈恩寺周辺が、身近にある貴重な自然環境を将来に継承していくための「千葉県自然環境保全条例」に基づき、『大慈恩寺の森郷土環境保全地域』として指定されました。


    ◇   ◇
 『コミュニティバスの楽しみ』は、郷土史好きの記者には願ってもない企画でした。時間的にも余裕があり、思いのほか、のんびりと取材でき、楽しく執筆できました。実際に、バスに乗ってみると、通勤・通学・通院の方々が気さくで、短い時間でしたが、コミュニケーションが図れ、これぞ「コミュニティバス」を実感しました。
 初めて訪ねる各ポイントは、現地の人に案内していただくことが多く、そういう時は、飾らない魅力的なお話に、ついつい時間を忘れました。土地に密着したすばらしいお話が聞けた時は、目の前の風景に重なり、まとめてみると、筆が進みました。取材に応じて下さったみなさま、本当にありがとうございました。本特集をきっかけに、市内各地の未知の見どころ情報をお寄せいただけることを期待しています。     (完)

千葉県花植木センター 千葉県花植木センター
さくらの山公園 さくらの山公園
大慈恩寺 大慈恩寺