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15

7月

2011

読者からの投稿お便り広場

この度、88歳で闘病生活をしている女性の息子さんから、人を介して、ぜひ一読してくださいと、77歳からコツコツと書きとめた俳句・川柳集を拝読することができました。
 友を思い、人生を振り返り、前向きに生きる姿勢をしっかりと捉え、次世代の子供や若者の姿もよく観察しながら、毎日の生活の中で思いついた事柄を、飾らない言葉で表現している多くの作品は、川柳に携わっている私にとっては、その感性の素晴らしさに感銘を受けました。「成田エリア新聞」愛読者の皆さんにも必ず共感を得られると信じて投稿することにしました。
 作者は大正11年生まれ、88歳、女性。平成20年頃より、圧迫骨折の後遺症による闘病中とのことです。200近い作品の中から、77歳からの年代順に抜粋させていただきました。
    ◇   ◇
・代筆の賀状を受けた友如何に
・味噌汁が美味しくなって冬来る
・貴女もか薬持参のクラス会
・お互いの最期を語る花見かな
・透明な明日を見たくて鏡拭く
・雑草は踏まれてからの自己主張
・カタカナ語使い私をまた試す
・立ち話人間同士犬同士
・大正の背筋を意地の敬老日
・駅弁の蓋から食べる老い一人
・冷奴去年と同じ皿小鉢
・分かってるような顔してくたびれる
・少女らの造語に耳がなじまない
・傷ついた小鳥と夜明け待っている
・老いの背を丸くして切る足の爪
・落ち葉とは蹴散らすものとランドセル
・余生なお確かな明日がある至福
・疲れたら休んで歳に逆らわず
・どこをどう廻っていますか福の神
・香水を使い切れずに老いて行く
・遠き日は遠き日のまま赤とんぼ
・忌の近く夫の好みし胡瓜もみ
・書を始む一部は遺書となる日記
・一つ覚え二つ忘れてまだ生きる
   ◇   ◇
 背骨が神経に当たり、体中の痛みに耐えている毎日とのことですが、その痛みが少しでもやわらいで、快方に向かうことを願っております。素晴らしいたくさんの作品に感謝。
千葉県川柳作家連盟理事
成田川柳協会会長 阿部巻彌