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04

9月

2011

エリア再発見 驚きの三里塚

石斧(左)(成田市十余三稲荷峰遺跡出土) 石斧(左)(成田市十余三稲荷峰遺跡出土)

【歴博最初の展示】
 三里塚は不思議なところです。私はあまり縁がなくて数回訪れただけなのに、その都度驚くことばかり。私の体験を皆さまに紹介したくなり、再びこの欄をお借りすることにしました。
 ここでいう「三里塚」は現在の地名のことだけでなく、古くは取香牧、新しくは空港周辺という概念で取り上げます。
 
 私は歴史が好きで、ときどき佐倉にある国立歴史民俗博物館に行きます。そこには古代から現代まで、1日かけても見つくせないたくさんの資料が古い順番に展示されています。
 その展示が成田市の出土品から始まっているのはご存じでしたか? 
 最初に展示されているのが石斧で、プレートの表示には「成田市十余三稲荷峰(いなりみね)遺跡出土品 Ⅸ層 3万5000年前」と書かれています。添付の写真がそうですが、紙面では小さくて文字が確認できないかもしれません。石斧としても日本最古級なのでしょう。
 しかし、驚くのはこれからです。
 前回のシリーズ「歴史に埋もれた長沼文化」でも取り上げましたが、成田空港の造成に伴う発掘調査で発見されたこの遺跡からは磨製石器も同時に出土し、これが「世界最古の磨製石器の一つ」(千葉大学講師高木博彦氏作成資料による)とされているのです。
 空港周辺では同時期のものが南三里塚宮原遺跡等数カ所でも発見され、この地方に優れた石器文化が栄えていたのがわかります。
 現在成田は空港があるので日本の玄関口と呼ばれ、世界の文化が最初に通過するところですが、石器時代にも世界で最先端の文化を持っていたのかもしれないと考えると楽しいですね。
  (成田市玉造 田村 桓夫)