メニュー
|
社台牧場名残のイチョウの木
[競馬発祥の地②]
富里市に「ベイシア」というショッピングセンターがあり、隣接した公園に1本だけ見事な枝ぶりのイチョウの木が立っています。その木は唯一の「社台牧場」の名残です。
改名して「社台ファーム」となった現在は、日本一大きい競走馬の牧場といわれ数々の名馬を産出していますが、もとは富里に競走馬の牧場がありました。
御料牧場で始まった競走馬の育成は、各地で競馬が開催されるようになるにつれて周辺の民間牧場に広がり、成田と富里にはたくさんの競走馬のための牧場が開かれました。
北海道で酪農をしていた社台牧場も競走馬を育てる夢を見て昭和14年に富里に進出してきたのです。
交通網が発達し競走馬の輸送が容易になると、より広い土地を求めて多くの牧場が北海道へ移転しました。
社台牧場も北海道に競走馬育成の本拠を移しましたが、富里の牧場も残して、関東地方に運んだ馬を休ませたり、調整したりするのに使っていました。
私が成田に移住した30年前にはまだ何頭かの馬がいて、そばの道路を通りかかったときは、馬がのんびりと草を食む風景を見るのが好きでした。
牧場の中に大きな木が1本立っていました。周りには何もないので枝はのびのびと広がり、馬から届く高さまでは枝や葉っぱは食べられて、テレビのコマーシャルで「この木なんの木」と宣伝されたあの木の姿によく似ていました。
今残る木は私の記憶よりも小ぶりなのでその木を剪定したものだと思います。
公園が整備される前は、その木は馬がいない風景の中でさびしそうにたたずんでいましたが、今は公園に子どもたちが遊んでいるので心なしか楽しそうです。
(成田市玉造 田村 桓夫)
|
|